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2005/04/03

家庭用コージェネ、続々登場

大手都市ガス・石油会社が、家庭で使うお湯と電気を同時に供給するコージェネレーション(熱電併給)装置を次々と商品化している。先行した都市ガスを小型エンジンで燃やす方式に続き、今年は燃料電池も登場。新たな省エネ技術として普及が見込まれ、各社は商品戦略に知恵をしぼっている。

今年2月、東京ガスは家庭用としては世界初となる燃料電池コージェネのレンタル受け付けを始めた。都市ガスから作り出した水素を燃料電池で酸素と反応させ、出力1キロワットで発電。排熱を利用して60度のお湯もわかし、台所や風呂などで使う仕組みだ。

標準世帯で光熱費を年6万円程度節約でき、エネルギー消費量も26%減るという。レンタル料は年10万円。3月までの募集枠20台に対し約150件の申し込みがあり、広報担当者は「消費者の関心は高く、予想以上の反響だ」と話す。

一方、1カ月遅れの3月に、液化石油ガス(LPG)から水素を取り出すタイプを投入した新日本石油にも、これまでに200件以上の問い合わせがあった。05年度中に関東圏で150台を貸し出す予定だが、「申し込みが枠を上回るのは確実」(同社)という。

両社の製品は、燃料から水素を取り出す部分以外はほとんど同じ仕組み。ただ、燃料の都市ガスは主に大都市圏、LPGは地方で使われ、「おおまかなすみ分けは可能」(新日石の渡文明社長)とみられている。

両社は水素エネルギー社会を見据えた先行投資として、燃料電池の開発を急いできた。しかし、今は製造コストが1台数百万円と高価なうえ、寿命も通常利用で3年程度と目標の10年にはほど遠く、技術的課題は多い。

このため業界内では、本格的な普及は10年代以降との見方が一般的。家庭用コージェネでは当面、都市ガスを小型エンジンで燃やす方式が中心になるとみられている。

ガスエンジン方式は、大阪ガスや東邦ガスなどが共同で開発し、03年春に「エコウィル」の商品名で発売した。今は全国の都市ガス会社約30社が取り扱い、約1万2千台が普及している。

一方、東京ガスはこの陣営に加わらず、エコウィルを販売していない。発電効率が低く、熱回収効率は高いため、かなり多くのお湯を使う家でないと利点が出にくい、との理由からだ。

あくまで「本命」の燃料電池の普及を急ぐ東ガスの戦略に対し、ほかの都市ガス大手も様子見のわけではない。大阪ガスは東ガスと同じ「固体高分子形」と呼ばれる燃料電池を05年度中に投入する。これとは別に、さらに発電効率が高い「固体酸化物形」の開発も進めている。

大ガスでは将来、エコウィルと合わせ3種類のコージェネが並ぶことになるが、芝野博文社長は「消費者の選択肢が増えるのは好ましい。特徴をきちんと説明して販売していく」と話す。

石油業界でも流れに乗り遅れまいと、動きが急だ。ジャパンエナジー、コスモ石油、出光興産が05年度中に新日石と同じLPG型を投入する予定。各社は寒冷地での利用を想定した灯油改質型も開発中で、製品の種類はさらに増える。

家庭用燃料電池について、経済産業省は10年度に120万台、20年度で570万台の普及を見込む。コージェネだけでは電力需要をすべてまかなえないものの、電気は電力会社、ガスはガス会社から買う従来のエネルギー利用の形を大きく変える可能性がある。


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