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2005/06/18

中国汚染:90年代以降の悪化を実証 海洋研究開発機構

経済発展を続ける中国で大気汚染物質の一つ、二酸化窒素(NO2)の濃度が90年代半ばから現在までに1.5倍以上に増え、大気汚染が急速に進んでいる実態が、独立行政法人・海洋研究開発機構の分析で分かった。中国の大気中の汚染物質濃度は未公表で、こうした実態が明らかになったのは初めて。日本でも90年代以降、光化学スモッグの原因となる物質の濃度が高まりつつあり、研究チームは「中国の大気汚染の悪化が、日本の悪化の主な原因と推定される」と話す。

同機構の秋元肇・プログラムディレクターらは96年以降の衛星画像を解析し、東アジアのNO2濃度の変化を調べた。

その結果、中国の北京と上海を含む、華北平原地域(北緯30度~40度、東経110度~123度)では、大気中に冬期、96年に1平方キロメートルあたり平均で約6.8キログラムのNO2があったと推定されたが、02年には同10.9キログラムに増えていた。増加率は、平均で年8%だった。02年のデータは、96年と比較できるデータの中では最新。

中国のエネルギー消費量は90年から03年までに1.5倍以上に増加。同時に大気汚染も進んだと推定されていたが、具体的な数値は不明だった。

一方、東京では70年に0.034ppm(ppmは100万分の1)だった光化学オキシダントの濃度が、自動車規制などで89年には0.017ppmまで改善した。しかしその後、上昇に転じ、03年には0.026ppmを記録した。02年には23都府県で延べ184日の「光化学オキシダント警報」が出された。

日本国内では、光化学オキシダント以外の大気汚染物質は、一貫して減る傾向にある。オキシダント増の原因が国内の自動車排ガスなどなら、他の汚染物質も増えるはずだが、そうはなっていない。このため、国外からの汚染流入の可能性が指摘されている。

NO2は、大気中で1日程度で分解されてしまい、中国から日本までは届かないが、光化学オキシダントの原因となるオゾンなどは、分解に2週間から2カ月かかる。

秋元さんは「中国ではNO2とともにオゾンも増え、その影響が日本に及んでいるとみられる。大気の『越境汚染』は各国で問題になっており、地球規模の協力や対応が必要だ」と話している。【江口一】

【ことば】二酸化窒素(NO2) 代表的な大気汚染物質。ボイラーや自動車のエンジンの燃焼によって一酸化窒素として排出され、大気中で二酸化窒素に変わる。呼吸器障害の原因となるなど人体に影響があるため、大気中の濃度に関する国の環境基準では、1日の平均値が0.06ppm以下と定められている。

(毎日 6/18)

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