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2006/02/21

環境報告書の記載事項等の手引き

環境省は平成18年1月16日に「環境報告書の記載事項等の手引き」を作成・公表した。(http://www.env.go.jp/policy/hairyo_law/tebiki.pdf)。

手引きでは、第1部で環境報告書の活用意義や作成準備について、第2部では「環境報告書の記載事項等(平成17年3月に告示)」に沿った事例を用いた解説、第3部では報告書のさらなる充実に向けた参考資料の有効活用のための考え方や情報が記載されている。

環境配慮促進法が昨年4月に施行され、同法により、61の国立大学法人や25の独立行政法人等が、平成17年度から環境報告書の作成・公表を義務付けられた。しかし、対象となる事業者には、環境報告書の作成・公表にはじめて取り組むか、取り組んで間もない事業者が多く、混乱が予想されるため、今回の手引きは、そうした
状況に特に配慮して作成されている。

手引きは、すでに告示されている「環境報告書の記載事項等」の項目に沿っており、特定事業者にとっては、これらの具体的な内容をどのように決定し、環境報告書を作成すればよいのか等といった課題に対して、一つの方向性を与えるものである。記載事項については、目次から活動方針、目標と実績、事業活動にかかわる環境配慮の取り組みなど、事業者の特性にあわせた記載方法が示されており、具体的な説明がなされている。

また、平成18年2月16日には環境報告書を作成したことがない企業担当者を対象とした「はじめての環境報告書作成のための勉強会」が開催された。最近の環境情報の開示及び環境コミュニケーションに対する関心の高まりを背景に、企業の自主的な活動としての環境報告書の普及促進を図るもので、特に中小企業者を対象としている。追加で開催されることになった3月8日の勉強会もすでに定員に達して締め切られており、企業側の関心も高まっていることがうかがえる。

これら一連の環境省の動きは、上述したように、環境配慮促進法が施行され、一定の要件を満たした特定事業者が環境報告書の作成・公表を義務化されたことに関連するとともに、同省が一般企業も含めて広く環境報告書を普及させるために実施する支援施策でもある。

環境省では、「循環型社会形成推進基本計画(平成15年3月閣議決定)」において、環境経営推進の取り組み目標の一つとして、平成22年度までに上場企業の50%、非上場企業(従業員500人以上)の30%が、環境報告書を作成し環境会計を実施するようになることを掲げている。また「政府の規制改革推進3ヵ年計画(平成15年3月
閣議決定)」でも「情報的手法を用いた企業の自主的取り組み」として環境報告書及び環境会計の普及促進の方策が出されている。

現在、環境配慮促進法で環境報告書の作成・公表を義務化されている特定事業者は、特殊法人であって国の交付金や補助金等の交付の状況等を勘案して決定されたものであり、事業内容の公共性の観点からの説明責任(アカウンタビリティ)の範囲を環境的側面についても拡大したものと考えられる。

今後、活動等における環境負荷の大きさ、重大性の観点からステークホルダーが関心を持つ民間の大企業や中小企業者にまで環境報告書作成・公表の義務化の範囲が拡大されていくと考えられる。今回はその普及促進活動のスタートであり、今年の環境報告書の作成・公表が円滑に進むことが今後の普及に欠かせない条件ということができる。

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