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2006/08/17

「産む」「産まない」決断阻む昇進、異動

◇仕事の渦から抜け出せず

団体職員のタカコさん(41)が、「子どもをつくるなら今が最後かも」と思ったのは38歳の時。それまでの4年間、大きなプロジェクトを任され、朝から深夜2時、3時まで働いた。未明に帰宅しても、ワインを1本空けないと寝付けない。それでも毎朝8時には起きて職場に向かった。

生理痛がひどくなり出血量も増えた。おなかの上から触ってもわかるほど子宮筋腫が大きくなっていた。筋腫の部分だけを切除し子どもを産む可能性は残した。

1カ月の入院後、上司から「キャリアアップのため地方へ出向しないか」と言われた。無理と断った。結婚から10年、仕事一筋の日々は、夫との間にも微妙なすき間をつくっていた。子どもができる期待が遠ざかるセックスレスの日々。「何であんな働き方をしたんでしょうか。今にしてみると、愚かですね」。タカコさんの言葉にはため息が混じる。

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均等法1期生の会社員、アキコさん(42)は29歳の時、妊娠を隠して海外出張に出かけた。定時に帰宅できる外資系の関連会社に出向となり、子どもを産もうと決めた。最初の妊娠は3カ月で流産。半年後、2度目の妊娠の時に持ち上がったのが10日間の米国出張だった。仕事への責任と今後のキャリアを考えると断れなかった。

妊娠7カ月で、ようやく会社に妊娠の事実を報告した。産休申請書の提出締め切りが迫っていた。男性の上司はだれも気づいていなかった。

難産で、急きょ帝王切開に切り替えて産んだ。出産3カ月後には復職したが、同期に差をつけられないよう懸命に働いた。子どもが1歳半になった時、本社へ異動になった。子どもを預けるため実家に戻り、アキコさんは新幹線通勤。夫は東京で暮らし、週末は夫婦で実家に帰る。そんな生活がもう10年以上になる。

「産む時も、子育ても死ぬ思い。でも、産んで良かった」とアキコさんは話す。だが、育児と仕事に揺れる日々はこれからも続く。

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法律上、昇進・昇格の機会均等は女性にも保障されるようになった。だが、出産や子育てが、昇進の「壁」となる状況はほとんど変わらない。当然、「産む」を選べない、または選ばない女性たちも増えている。

「母子保健の主なる統計」(04年度)より 母の年齢別、出生比率(1950~2001) 「未妊『産む』と決められない」の著書もある出産ジャーナリストの河合蘭さんはそんな状況を「仕事による未妊スパイラル(らせん)」と呼ぶ。そろそろ産もうと思うと異動になる、責任を果たし続けて気がついたら40歳目前。育児も完ぺきにこなそうと思い込み、無理とあきらめる。産むことも産まないことも決められないまま中ぶらりんの状態でいる--そんな女性たちの姿を、抜け出せない「らせん」にたとえる。

「仕事が一息ついたら産もうと考える女性は多い。でも自分で決断しない限り新しい仕事は次から次へと出てきてその渦から抜け出せなくなってしまう」と河合さんは指摘する。

働く母親のコミュニティーサイト「ムギ畑」を主宰している勝間和代さんは「自分の働き方と生き方をどうリンクさせるか、若い時から見据えておくことが、必要とされている」と話す。

(毎日 8/17)

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