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2006/08/09

アラスカ西部、凍る島削る温暖化の波

米ロ国境のベーリング海峡に近いアラスカ西部の島シシュマレフで、海岸浸食が進み、家屋の倒壊が相次いでいる。温暖化の影響で、海が凍る期間が短くなり、次々と押し寄せる高波が永久凍土を削り、とかしているためだ。

島には先住民のイヌピアット・エスキモーを中心に、約600人が暮らしているが、「いずれ沈む島では生きていけない」と、村ごとアラスカ本土へ移住することを決めている。しかし、移住費用の予算が確保できず、計画は暗礁に乗り上げたままだ。

写真家の故星野道夫さんは73年に初めてこの島を訪れた。以来、アラスカの大自然を撮り続け、96年8月8日、ロシア・カムチャツカ半島でヒグマに襲われた。

その死から丸10年。星野さんの思い出の島が温暖化で消えつつある。

   ◇

砂浜に放置されたままの傾いた廃屋が痛々しい。真夏でも北極海から吹きつける風は冷たく、波に削られた地面がむき出しになっている。

アラスカ本土から約5キロ沖合に浮かぶシシュマレフは、細長い砂州のような島だ。周囲およそ10キロ、高い所でも海抜5メートル。そこに約160軒の家々が、寄り添うように立ち並んでいる。アザラシやヘラジカを狩猟して暮らすイヌピアット・エスキモーの集落だ。

浸食で家の倒壊が始まったのは8年前からだ。海が凍る時期が例年より約2カ月も遅くなり、高波が海べりの永久凍土に立つ家々の土台を浸食。これまでに、20軒が倒壊し、住民たちは次々と島の奥へ避難している。

例年なら6月に解け始める氷が、今年は2月には姿を消してしまった。33年前、学生だった星野道夫さんを受け入れた元村長のクリフォード・ウェイオワナさん(64)は「こんなことは、生まれて初めてだ」と嘆く。

危機感を募らせた村人たちは、09年までに村ごと本土へ移住することを住民投票で決めている。しかし、1世帯あたり、約1億2000万円かかる移住予算のめどが立たず、引っ越しの具体的な予定は立っていない。

海岸浸食に悩む20の村で組織するNGO「カウェラク」の移住プランナー、トニー・ウェイオナさん(47)は、「私たちは環境難民だ。このままでは炭坑のカナリアのように温暖化の犠牲になってしまう」と、州政府や国連などの支援を求めている。

〈ラリー・ヒンズマン・国際北極圏研究センター副所長(凍土学)の話〉 アラスカの北極海沿岸では、海氷が接岸する期間が短くなり、原因として、温暖化の影響が考えられている。接岸した海氷は、浸食を防ぐ役割をしているが、海氷が後退すると、波が海岸の永久凍土に直接当たり、浸食が進みやすい。シシュマレフもその影響を受けている。

(朝日 8/9)

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