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2006/09/14

日中環境協力の方向性についての報告書

環境省の「持続可能な社会の構築に向けた日中環境協力のあり方検討会(座長:廣野良吉・成蹊大学名誉教授)」は2006年9月8日までに、中国との環境協力についての方向性を提言する報告書をまとめた。
 
急速な経済発展を遂げた中国では、都市の廃棄物問題の深刻化、温暖化問題への影響増大など、環境問題に関する新たな状況が発生しており、これらの動向を踏まえて、日中環境協力の今後の方向性を検討する必要性が生じていた。
 
今回の報告書は、中国が関与している環境問題の現状として、
(1)企業の違法排水継続による水質汚濁の深刻化・水資源不足、
(2)石炭中心のエネルギー構造や自動車保有台数急増による大気汚染深刻化、
(3)急増する廃棄物の不適正処理、労働者の健康被害発生、
(4)砂漠化の進行、
(5)東アジア圏の酸性雨への高い寄与度、
(6)黄砂の頻度・被害の甚大化、
(7)陸域からの汚染物質が原因となった海洋汚染の深刻化、
(8)アジア他地域でのリサイクル産業の停滞・空洞化を懸念させる資源輸入の増加、
(9)木材違法輸入の増加と近隣諸国の森林破壊助長、
(10)流域生態系への悪影響を懸念させる国際河川・メコン川へのダム開発、
(11)増え続ける温室効果ガス排出量とエネルギー利用効率の低迷--
を指摘するとともに、これらに対する政策上の課題として、環境政策担当機関分散による政策調整の難航と地方部局の混乱、各種環境法令整備が進んでいる一方での法令運用の甘さ、汚染に対する課徴金額の低さ、環境に関する情報公開の遅れ、NGO、市民、マスコミの役割停滞--などがあると分析している。
 
また、ODAを中心とした対中環境協力は着実に成果を挙げてきたと現状を評価しつつ、今後の対中環境協力の方向性として、
(1)中国の国際社会での役割の大きさに対応したパートナーシップ型の協力への転換、
(2)日中共通の利益である「地球・アジア地域の環境保全実現」という大きな観点からの協力推進、
(3)協力の目的、分野、主体、手法などを明確にした総合的・戦略的な環境協力の枠組み「環境コンパクト(環境協力合意)」の策定、
(4)多国間の取組と連動した日中協力の推進、
(5)市場メカニズムを通じた民間主導の協力推進と官によるその支援--
などを提言している。

【環境省】

プレスリリース

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