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2006/11/11

COP・MOP2 途上国と先進国が対立

地球温暖化の影響は地球全域に及ぶ。すべての国(排出者)が取り組まなければならないというのは正論である。しかしながら、途上国側からしてみれば国民一人当たりの排出量を同じ水準にする権利はすべての国にあり、世界平均以下の排出しかしていない途上国が排出量の削減よりも経済成長による豊かさの追求をするのは当然の権利だとする主張もまた正論である。

世界の富の大部分を占有して、国民一人当たり途上国の10倍以上も消費している先進国が、自らの生活水準、消費レベルを落とすことなく、途上国に総排出量の削減を求めても説得力は持たない。各国における富の偏在、貧富の格差の是正、さらには、国家間の富の偏在、貧富の格差の是正、生活レベルの平準化をしなければ、共通の土台の下に協調して地球温暖化の問題に取り組むことなどできない。少なくとも世界全体として実効性が上がるレベルでは。

根本にあるのは、人間の「自分さえ豊かになれればいい、他者から収奪してでも自分だけは便利・快適で贅沢な暮らしがしたい」という欲望とそれに基づく行動を是認する政治・社会・経済システムにある。

途上国もまた先進国と同じで、国全体は貧しくとも一部の権力者・特権階級は先進国の国民以上の贅沢な暮らしをしている。社会的不平等を作り出してしまうのは、政治・社会・経済システムのいかんに関わらず、世界共通で起こっている現実である。それは人間という生き物が生まれながらに持つ習性・性質・性向に由来するだけに、人間には解決できない問題のように思われる。

学者・科学者は処方箋を提示することはできても、世界中の人々の行動を処方箋にしたがって変えさせることはできない。人々の価値観・行動が変わらなければ、政治も社会も経済システムも変わることはない。

過去数千年の人間の歴史を振り返ってみれば、生き残りの椅子の数が有限であると認識される局面では、戦争によって限られたパイを誰が手にするかを決めてきた。それどころか分配するパイに不足がないときですら人間は他者を殺してでも自らの取り分をふやすことをしてきた。人間という生き物のそのような行動パターンが変わり様がないならば、これから先に起こることもまた変わりようがないのだろう。

将来において人間がどの程度生き残れるかは、変化する環境に適応できる人間がどれだけいるかによって決まる。それは生物界全体が逃れることのできない厳然たるルールである。先進国によって築かれ、中進国が後に続こうとしている欧米を中心とした現代文明は遺跡と化してしまうかもしれないが、5000年後の未来にも人間は生き延びている、と私は信じている。

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◆ 「京都議定書は全体見直しを」先進国提案に途上国反発

地球温暖化を防ぐための京都議定書第2回締約国会議(COP・MOP2)は9日、焦点となっている議定書の見直しの議論に入った。

全体会合で、日本やカナダ、オーストラリアなどの非EU(欧州連合)先進国は、「議定書は全体を見直し、今後、継続的な議論ができるようプロセスを明確にすべきだ」と提案した。

議定書では、先進国については2008~12年の二酸化炭素など温室効果ガスの具体的な削減量が定められているが、途上国には削減義務がない。提案は、今後、先進国と途上国の垣根を低くしたり、自主的な削減努力も認めたりするなど根本から見直すのが狙い。EUも同様の提案をした。

日本は、温暖化を食い止めるにはすべての国が参加する仕組みが必要と訴え、「議定書見直しと先進国の新たな削減義務、(親条約の)気候変動枠組み条約の見直しは一体となって進めるべきだ」と述べた。

これに対し、途上国で作る「G77」と中国は強く反発。「議定書は昨年発効したばかりで継続的に見直す必要はない。今回の見直し議論は、途上国への支援拡充策にとどめるべきだ」と主張した。

議論は非公式協議に移され、結果は15日、全体会合で報告されることになったが、決着は17日の最終日までもつれ込みそうだ。

(読売 11/10)

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