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2007/07/03

排出権ビジネス、大手商社が海外と本格展開

大手商社が、二酸化炭素など温室効果ガスの排出権ビジネスを本格化させている。京都議定書により、日本は来年以降の5年間に温室効果ガスの排出量を90年比で6%削減する義務を負っているが、国内での削減だけでは達成が困難とされる。海外での削減事業に参加して排出権を獲得することが不可欠となっており、各商社は、途上国などで温室効果ガスを削減する事業を行い、それによって得た排出権を国内企業に販売する取り組みを進めている。

京都議定書では、他国で温室効果ガスを削減した分を、国内での削減に振り替えることを認めている。先進国ではすでに省エネや環境技術の導入が進み、削減余地が限られているためで、技術や資金が乏しく自力でのガス削減が困難な途上国を支援する意味もある。

このため各商社は「クリーン開発メカニズム」(CDM)や「共同実施」(JI)と呼ばれる温室効果ガスの削減事業を海外で展開し、自ら排出権を作り上げている。三菱商事は、新日鉄と中国山東省でCDMを実施。中国最大のフロンメーカーが、エアコンなどに使う冷媒フロンの製造過程で発生する温室効果ガスを回収し、熱分解する設備を今年3月に稼働させた。12年までに世界最大規模の5500万トンの排出権を獲得する見込みという。

同社は「案件を見極める力や、事業に付加価値をつける技術力など、商社の特色を生かすことができる」(環境事業本部)と、事業拡大を目指す。

三井物産も、計3000万トン相当の削減事業の契約にこぎつけた。また、米国の排出権ブローカーと提携し、排出権売買の仲介にも力を入れている。「削減事業の案件開拓から、さまざまな手続き、排出権の販売まで一貫してサービスを提供できるのが商社の強み」という。

これまで日本政府が承認したCDMとJI事業は計188件で、排出削減の予測量は年間約8500万トン。このうち半分以上を商社の事業が担っている。それでも、クレディ・スイス証券の村上貴史・シニアアナリストの試算では、削減目標の達成には今後、年間1億8000万トンの排出権の獲得が必要とされる。年間2000億円以上の市場規模が見込まれ、商社にとっては大きなビジネスチャンスといえそうだ。

ただ、排出権の取得需要は今後世界的に急増するとみられ、排出権が不足する恐れもある。排出権を買う企業からは、価格高騰を懸念する声も出ている。

(毎日 7/3)

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