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2007/09/27

奇形カエル、原因は農場の肥料による吸虫の増加 米研究

カエルの後ろ足が余分にあったり、逆に足りなかったりするような奇形の原因が、農場や牧場からの肥料が水中に流れ出し、その結果として増えた吸虫がオタマジャクシに寄生するためとの研究結果を、米コロラド大学の研究者がまとめ、米科学アカデミー紀要(PNAS)電子版に発表した。

奇形のカエルが注目を浴びたのは10年以上前。ミネソタ州で科学を学ぶ生徒らのグループが、生息するアカガエルの半数以上が奇形となっている池を見つけたことが発端だった。

この池のカエルには、足部分が余分だったり足りないという奇形が見つかり、原因として農薬や紫外線の増加、寄生虫説など、さまざまな意見が出されていた。

この現象を、米国科学財団の資金援助を受けたコロラド大学のピーター・ジョンソン准教授らが詳しく調査した。

ジョンソン准教授によると、現在では扁形動物門の寄生虫、吸虫がカエルの奇形の原因だと知られるようになったが、吸虫が増える環境要因がはっきりとわかっていなかったという。

同准教授らは、農場や牧場で使用された肥料に含まれる窒素とリンが水中に溶け出し、池や湖に流れ込んだ結果、吸虫の食料とする藻類が増殖。その結果、吸虫の個体数が増えると考えて、ウィスコンシン州に36の人工池を作り、実験を行った。

吸虫の宿主は貝類、両生類、鳥類など複数ある。池や湖の吸虫はまず水生巻貝に寄生し、その巻き貝をオタマジャクシが食べることで、寄生先をオタマジャクシに変える。

オタマジャクシに寄生した吸虫は、カエルに変態する際に、足の奇形に関与。その後、奇形となったカエルを水鳥が捕食することで鳥類に寄生した吸虫は、鳥の排泄物とともに地上に戻り、新たな宿主を探すというサイクルだ。

人工池における実験結果は、水中の窒素やリンが増えることで、吸虫の数が非常に増加した。このことから、農場などにおける肥料投与が、カエルの奇形に大きく影響していることが分かったという。

ジョンソン准教授は、「肥料による汚染の影響が、寄生虫の生活環を通して食物連鎖の中に広がっていく様子を確認することができた。人間の感染症の原因となる寄生虫も多くの宿主を持っている。今回の研究から、人間がまいた肥料がいかにして水や水生生物の食物連鎖に大きな影響を与えているか、わかったと思う。これが、新しい生態学の最先端だ」と語っている。

(CNN 9/26)

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