メキシコ洪水で孤立の被災者数千人 深刻な食料、水不足
メキシコ・ビジャエルモサ(AP) メキシコ南部タバスコ州などを襲った同国最悪規模の洪水で、被災地に取り残されている数千人の住民は、食料や水が底をつき、過酷な生活を強いられている。当局は、病人の救出や物資の支給を急いでいる。
同国社会開発省の推計によると、洪水で自宅が損害を受けた住民は40─50万人。4日には新たに2人の遺体が収容され、洪水との関連が確認されれば、死者は計10人に上ることになる。
現地で救援活動に当たるボランティア団体の女性によると、被災地では電気も水道も途切れ、孤立した住民らの間で食料をめぐる争いも起きている。タバスコ州の州都ビジャエルモサでは、一部の住民が商店に侵入して食料や生活用品を持ち出しており、警察によると、これまでに約50人が逮捕された。
一方、略奪を防ごうとあえて自宅にとどまっていた住民も、耐え切れずに避難を始めているようだ。妻とともに救援ボートに乗り込んだ男性(53)は、「家にいたいが、何もない状態では無理だ」と語った。また、ヘリコプターで救出された女性(47)は「食べ物なしで何日も過ごし、死んでしまうかと思った」と声を震わせた。
現地の水位は4日、わずかに下降したものの、ビジャエルモサでは市内の大半が浸水したまま。衛生当局によると、一部では目や皮膚、消化器、呼吸器などの感染症が報告されているが、今のところ伝染病流行などの兆候はみられないという。
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