洪水時の避難指示、自治体の4割近く「基準なし」 関東1都6県
関東1都6県の市区町村の4割近くが、洪水などの大規模水害のおそれがあるときに首長が出す避難指示について明確な発令基準を定めていないことが12日、国の中央防災会議の調査で分かった。利根川や荒川のはんらんによる水害が想定される市区町村だけをみても約3割に明確な基準がなかった。
同会議は2005年にまとめたガイドラインで、河川の水位や堤防の崩れ具合など、具体的な発令基準を示し、自治体ごとに基準を早急に策定するよう求めている。同会議は「実際の水害時に混乱を生じる」と警告している。
調査は今年1―2月に実施。東京、神奈川、千葉、埼玉、群馬、茨城、栃木の全市区町村(334)に水害対策を尋ねた。
避難指示の発令基準を明確に定めていない自治体は約39%。利根川や荒川の洪水で被害が出るとみられる156自治体に限ると、52自治体が「基準はない」と回答した。
(日経 11/12)
◆水害:44自治体、本部への浸水対策実施せず 関東7都県
中央防災会議の「大規模水害対策に関する専門調査会」は12日、関東地方1都6県の全市区町村を対象に行った水害対策の調査結果を公表した。災害対策本部を設置する役所本庁舎などに浸水する危険性がある91自治体のうち、44自治体は浸水対策を実施していないことが判明。避難所に浸水する危険性の有無を把握していない自治体もあり、水害への備えが不十分な実態が浮かんだ。
調査は今年1~2月、東京、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、神奈川の334市区町村を対象に実施。水害対策の現状を尋ねた。
その結果、災害対策本部に浸水の危険性がある91自治体のうち、47自治体は浸水対策をしていた。だが、31自治体は土のうのみで、内閣府は「床上浸水以上になった場合には不十分」と指摘する。非常用発電装置など「重要設備」の浸水対策を実施しているのは25自治体にとどまった。
全自治体のうち57自治体が広域避難を必要とする事態の発生を想定しているが、31自治体には他の自治体への広域避難計画がなかった。計画のある26自治体でも、避難者の受け入れ施設を他自治体に指定してもらっているのは7自治体にすぎず、具体的な避難誘導の手順を記載したマニュアルを用意している自治体はなかった。
一方、利根川や荒川のはんらんによる浸水想定区域がある156自治体のうち、45自治体には避難勧告の明確な基準がない。判断基準があっても、客観的数値を定めているのは34自治体だった。
156自治体のうち26自治体は、浸水する危険性がある避難所を把握していなかった。把握している自治体でも、避難所が浸水した場合、浸水していない上層階を利用するのが68自治体に上り、内閣府は「上層階に逃げると孤立してしまう恐れがある」と指摘している。
対策が進まない原因について、内閣府は「財政面の問題や意識の問題が背景にあるのでは」と分析。調査会は今後、アンケート結果を踏まえて対策を検討し、報告書にまとめて各自治体に周知する。
(毎日 11/12)
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