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2009/04/17

海面急上昇、100年以内の可能性「非常に高い」 メキシコ研究

【4月16日 AFP】約12万年前の前回の間氷河期の際、氷床の崩壊が原因で、わずか数十年間で海面が3メートル程度上昇したとする研究結果が、16日発売の英科学誌「ネイチャー(Nature)」に掲載された。

研究を主導したメキシコ国立大学(Mexico's National University)の地球科学者、ポール・ブランチョン(Paul Blanchon)氏は、今回の発見により、同じ間氷河期にあたる現在においても「今後100年以内に世界規模で海岸が浸食される、人類にとって大悲劇が起きる可能性が十分にある」と指摘する。

地球温暖化の最も顕著な影響とされる海面の上昇は、現在各地で観測されている。

国連の「気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change、IPCC)」は2007年、海面温度の上昇により、2100年までに海面が最大で59センチ上昇すると予測した。

このような比較的小幅な上昇でも、複数の島国がすでに水没の危機にあり、特にアジア、アフリカの標高の低いデルタ地帯に暮らす数千万人の生活に深刻な影響が出ている。

しかし、最近の研究では、南極大陸西部やグリーンランドの氷床が溶解した場合の影響について、さらに警鐘が鳴らされている。これらの氷床がすべて溶解すると、世界の平均海面は最低でも13メートル上昇すると見られている。

前回の間氷河期の海面が3メートル上昇しただけでも、上海(Shanghai)、カルカッタ(Calcutta)、ニューオーリンズ(New Orleans)、マイアミ(Miami)、ダッカ(Dhaka)など数十もの大都市が、壊滅的な打撃を受ける可能性がある。

■ユカタン半島で「急激な海面上昇」を示す新たな証拠

これまで、前回の間氷河期における海面上昇は「数千年の間に非常にゆっくりと」起きたと考えられてきたが、ブランチョン氏とドイツ・ライプニッツ海洋科学研究所(Leibniz Institute of Marine Science)の科学者らは、海面上昇の「急激な」上昇を示す新たな証拠となるサンゴの遺がいを、メキシコ・ユカタン(Yucatan)半島で偶然発見した。

ユカタン半島は、過去数十万年の間に地震活動が見られなかった数少ない地域の1つであるため、サンゴの遺がいから前回の間氷河期における海面変動幅を精密に測定できた。

ブランチョン氏らは、テーマパークの建設現場で発見されたこのサンゴの遺がいを基に、海面に最も近いところにあるサンゴ礁の稜線(りょうせん)を基準点として海面上昇幅を測定。海面の劇的な変動が12万1000年前に起こったとの結論に至った。またその際には、わずか50年間で3メートル上昇したとの数字もはじき出した。間氷河期における海面の急激な変動を示した初めての証拠だという。

ブランチョン氏は、「このような突然の海面上昇は氷床の崩壊だけでも起こりうる」と説明した。

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