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2009/06/01

永久凍土の融解は長期的脅威、CO2排出量は10億トン

【6月1日 AFP】地球温暖化によって永久凍土の融解が進むと、年間10億トン単位の温暖化ガスが大気中に放出されるようになり、気候変動の脅威をいっそう加速するとの米フロリダ大(University of Florida)の研究結果が、5月27日発表された。

かねてから、永久凍土が解けると、微生物が土壌成分を分解し二酸化炭素(CO2)に変えるため、放出されたCO2で温室効果が加速されるとの仮説は有力だ。この結果、気温が上がってさらなる永久凍土の融解を招くと懸念されている。しかし、この悪循環がいつ、どのように始まるかは明確に予測されていない。

一方で、この仮説に対する反論として、永久凍土の融解によって湿気を増した地帯では植生が成長し、光合成によって大気中の二酸化炭素を吸収するため、温暖化が抑制されるというまったく逆の主張もある。

今回、フロリダ大の環境学者テッド・シューア(Ted Schuur)教授が率いるチームは、米アラスカ(Alaska)州中央部の湖エイトマイルレイク(Eight Mile Lake)周辺のツンドラ地帯を調査した。この一帯では、かなり以前から永久凍土の融解が進んでいたが、1990年から観測が開始されている。

本調査によると、15年間ほど前から凍土の融解が始まった地域では、新たに成長した植生が、凍土から放出されたCO2を超える量のCO2を吸入していた。しかし、凍土融解開始から数十年が経過している地域では、その逆の結果が観察された。

「最初は、植生の発達がCO2の発生を相殺していてうまくいっているようにみえるが、実際はこれによって、初期の凍土からのCO2放出の状態が隠ぺいされてしまっている。しかも、当初の相殺は長くは続かない。永久凍土に含まれるCO2はあまりに膨大で、結局は植生による吸収が追いつかなくなってしまうからだ」と、シューア教授は説明する。

現在、周辺には1300万平方メートルの永久凍土が残っているが、同地域南部を中心に融解は進行しており、今世紀には融解地域はさらに拡大すると考えられている。

従来のシナリオに従うと、永久凍土から放出される年間数十億トンのCO2は、熱帯雨林の破壊によって毎年発生する温室効果ガスと量的にほぼ等しい、とチームは論文で警告している。

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