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2009/09/22

温暖化対策税、導入方針の日仏に注目集まる

地球温暖化対策の有力手段とされる「炭素税」をめぐり、フランスのサルコジ政権が導入方針を打ち出し、欧州連合(EU)で議論が盛んになっている。

炭素税は、鳩山政権が導入方針を掲げる「地球温暖化対策税(環境税)」と基本的に同一。EUでは、議長国スウェーデンが域内全体での導入に前向きだが、家計や景気への影響に対する懸念も広がっている。

「我々は財政赤字に直面しており、斬新な財源を見つける必要がある」。サルコジ仏大統領は17日、ブリュッセルで開かれたEU首脳会議後の記者会見で、炭素税の利点を訴えた。

仏政府は炭素税を2010年から導入する方針。二酸化炭素(CO2)1トンの排出に対して17ユーロ(約2300円)の炭素税を課す計画で、ガソリン1リットルあたり約4セント(約5円)になる。近く議会で法案審議が始まる。

炭素税は、エネルギーを使えば使うほど負担が大きくなるため、企業や消費者にエネルギー消費抑制を促す効果がある。欧州では、1990年にフィンランド、91年にスウェーデンが導入に踏み切り、ノルウェーとデンマークも追随した。

今年いっぱいEU議長国を務めるスウェーデンのラインフェルト首相は「市場経済に排出削減を促す効果が実証されている」として、EU全体への炭素税導入に意欲を見せる。

ただ、スウェーデンの場合、電力の6割以上が原子力や再生可能エネルギーでまかなわれている。フランスでは8割が原子力だ。ポーランドをはじめ石炭などを燃やす火力発電の比率が高い国では、炭素税は電力料金の上昇に直結し、消費者の反発は避けられない。

ガソリン代も跳ね上がるため、自動車社会のドイツは慎重だ。産業の競争力低下、国外流出につながる懸念も指摘される。

温暖化対策のもう一つの有効手段「排出量取引」がEU全体で受け入れられたのに対し、炭素税に二の足を踏む国が多いのは、一般消費者が拒んでいるからだ。

フランスが導入に動き出した背景には、世界的な景気低迷に伴う税収減を補う必要に迫られている事情もある。そのフランスでも、農耕機器や漁船の燃料費上昇を警戒する農業・漁業団体が反発を強めている。

仏政府は所得税を減税して打撃を和らげる方針だが、野党社会党は、炭素税は「低所得層の家計を直撃し、景気回復を遅らせる」として、抵抗する構えだ。

フランスも日本も「痛み」を伴う温暖化対策が、どこまで産業界や消費者の理解を得られるのか、試されることになる。

◆炭素税=二酸化炭素(CO2)の排出量に応じて、エネルギーや燃料価格に上乗せして徴収する。ガソリンや電力を消費する世帯や企業は、応分の負担を迫られる。排出量取引に比べ、制度の分かりやすさが長所とされる。

(読売 9/22)

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