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2010/02/13

子どもの視点を広げていますか?[やる気を引き出すコーチング]

「じゃあ、やっぱりやめた方がいいですか?」
自分の進路について、二者択一で、こちらに選択を迫る生徒さんがけっこう多くて驚かされます。

「この業界しか経験がないので、私のやりたい仕事はできないと思うんです」
まだ20代の若者たちが自分の可能性を自分で勝手に狭めてしまっていることも衝撃的です。

「子どもに声をかけてみたんですが、反応がないのです。やっぱりうちの子、ダメなんですよね」
保護者の皆さままで、安易に「良い」or「悪い」「正しい」or「間違っている」という幅の狭い判断をしてしまうかたがいらっしゃいます。

大学でコーチングの授業をしていて、学生たちが、はっ! と顔をあげる瞬間があります。
「コーチングでは、相手の考えをたずねる質問をしていきます」というような講義をしている時ではありません。こんな話の時なのです。

「答えは一つじゃない」

「以前、何かのCMでも紹介していましたが、覚えている人いますか?
3+7=□、この□に入る答えは何ですか? そうですよね。10ですよね。
じゃあ、□+□=10、この□に入る答えは何ですか? ちょっと考えてみてください。……そうですよね、無限にありますよね。整数だけで考えていると限界がありますが、小数や分数まで考えていったら、本当に無限に答えは存在します。
私たちは、3+7はいくつになるのかというたった一つしかない正解を求めることにはすごく慣れています。
でも、皆さんがこれから出ていく社会は、常に、□+□=10、場合によっては□+□=□の□に入るものを自分で編み出すという世界なんです。皆さんがやりたいこと、叶えたいことを実現するための答えは一つしかないということは絶対にありません。無限にあります。自分で考えて実現できるのです。誰かが正解を持っているわけじゃありません。
たとえ、今、希望する職種の就職ができなかったとしても、夢にたどりつく選択肢やルートはたくさんあるのですよ! それを探るのがコーチングなんです」
コーチングの考え方を説明すると、学生たちは目を輝かせます。

機能したか、しなかったかがあるだけ

「いつもがんばってるんだから、そんなにがんばらなくてもいいんじゃない?」
そうお父さんに言われたとたんに、負けず嫌いのAさんは、もっと勉強をがんばるようになったそうです。この話を聞いたNさん、早速、自分の子どもにも試してみました。
「がんばらなくてもいいの? やったー!」
すっかり勉強しなくなってしまいました。
「言われた通りに言ったのに……。うちの子には何を言っても効かないのでしょうか?」
Nさんはすっかり落ち込んでしまいました。

このようなことが、家庭内に限らず、どこででも起きているような気がします。期待通りの結果が得られないと、「やっぱり失敗。何をやってもうまくいかない」と決めつけてしまいがちです。
負けず嫌いのAさんには機能した言葉が、Nさんのお子さんには、たまたま機能しなかっただけなのですが、それでもう「うちの子はダメ、上手に言えない私もダメ、コーチングもうまくいかない」と安易に結論づけてしまうのは、子どもたちの視点をも狭めてしまうのではないでしょうか。
この言い方では、うちの子には伝わらなかったみたい。じゃあ、次はどう声をかけてみようかな。「答え」は一つではありませんから、いろいろ実験なさったらよいだけのことです。私は、コーチングに出会ってから、コミュニケーションには、「正しい」「間違っている」という概念はないと思えるようになりました。機能したか、しなかったかがあるだけ。これがダメなら次の選択肢、それもダメならまた別の選択肢。むしろ楽しめるようになりました。

スキルに限らず、このようなコーチングの「考え方」をも、子どものうちから伝えることができたら、どんなに子どもたちの視点が広がるだろうと思います。

(Benesse教育情報サイト:石川尚子 2010/02/02)

石川尚子さんプロフィール

国際コーチ連盟プロフェッショナル認定コーチ。ビジネスコーチとして活躍するほか、高校生や大学生の就職カウンセリング・セミナーや小・中学生への講演なども。近著『子どもを伸ばす共育コーチング』では、高校での就職支援活動にかかわった中でのコーチングを紹介。

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