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2010/04/05

メコン川水位低下、流域国が首脳会議で協議へ

【読売 4/4】メコン川の異常な水位低下への対応を協議するため、タイ、ベトナム、ラオス、カンボジアの流域4か国による初の首脳会議が5日、タイ中部ホアヒンで開かれる。

4か国は首脳会議を、上流の中国によるダム開発に歯止めをかける場にする考えだったが、採択予定の共同声明案には開発制限を求める文言がなく、中国に対して腰の引けた姿勢が目立っている。

首脳会議は4か国の首脳のほか、中国代表がオブザーバー参加し、共同声明を採択する予定だ。

本紙が入手した共同声明案は、流域国が「食料安全や生物の保護のため、水利用や水質などの情報交換を活発化させる」とうたっている。

メコン川は今年、水位が過去20年で最低を記録し、農漁業への被害が深刻化している。4か国は降水不足に加え、中国によるダムの放水制限が一因との見方を強めている。

共同声明案の「情報交換」促進は、ダムの影響を明らかにするため中国に貯水や放水の情報公開を迫る狙いがある。

一方、共同声明案にはダム開発そのものの制限を呼びかける内容は盛り込まれていない。中国に遠慮したためとみられる。

中国は雲南省などへの電力供給を目的にメコン川上流にこの15年で四つのダムを相次いで建設。さらに八つのダム建設を計画しているとされる。

中国側は、「水位低下は地球規模の環境変化に伴う降水量の減少などが原因」とし、ダム開発は無関係との立場を崩さない。

首脳会議に向けた4日までの事務レベル協議では、4か国側も、タイ高官が中国の主張に同調するなど対中配慮がみられ、中国の援助を受けるラオス、カンボジアはダム原因説への言及すら避けている。流域各国の経済に大きな影響力を誇る中国を相手に、どの国も強い態度を取れないのが実情だ。

◆水位低下のメコン川、途方に暮れる漁師たち

【4月5日 AFP】「自分たちが食べる分も捕れないんだよ」。砂ぼこりの舞うメコン川(Mekong River)の岸辺へボートを寄せ、ラオス人の漁師(38)は疲れ果てた声で言った。網にかかっていた魚はほんのわずか。前年の今頃は、1日に10キロ以上の魚を捕ることができたという。

今は、その半分も捕れれば運が良い方だ。原因は、メコン川の異常に低い――この漁師の男性の経験では最も低い――水位だという。

「(水位低下の)理由が知りたい。魚を釣って市場で売るのがわれわれの生活で、家族を養うための生計の立て方なんだ」。男性はそう語り、自宅のある首都ビエンチャン(Vientiane)郊外の村に向かってふらふらと歩いていった。

■過去50年で最低の水位

ラオスの一部地域では、メコン川の水位が過去50年で最も低下している。

ラオスは世界最大規模の内陸漁業国で、メコン川の流域諸国が参加するメコン川委員会(Mekong River Commission、MRC)によると、年間漁獲高は推計390万トン。数百万人が漁業に依存して生活している。

「ラオスには海がないからね。水も食料もメコン川だけが頼りなんだ。とても重要なんだよ」。夕食用の魚を捕るため川に腰まで浸かりながら、別の村の女性(63)は話した。

メコン川の水位低下で影響を受けるのは、ラオス国内だけではない。上流の中国南西部では、100年に1度といわれる干ばつで2400万人以上が飲料水不足に陥っており、下流のタイでも50年ぶりの低水位を記録している。

■原因はダムか?

水位低下の原因は現在、激しい論争の的となっている。環境問題の活動家らは、上流にある中国の水力発電用ダムが川の水を吸い上げているのが原因だと指摘する。

「インターナショナルリバーズ(International Rivers)」の活動家によると、水位は単に低下しているのではなく、「不自然に変動している」。こうした変化は、10年以上前に中国で最初のダムが建設された後からだという。

こうした指摘に対し、8基のダムをメコン川本流に建設または計画中の中国は、MRCの調査結果を根拠に、水位低下は異常気象によるものとの立場を取る。

■今後の開発に警鐘

原因が何であれこの問題には、MRCが3日発表した報告書によれば、下流に暮らし年間30~40キログラムの魚を消費する6000万人以上の人々の生活がかかっている。

MRCは報告書で、ダムの新規建設や人口増加がもたらす危険性を指摘し、メコン川流域の今後の開発に対して注意を呼びかけた。

干ばつとダムの問題は、4日からタイで開催されるMRC首脳会議の主要議題となる見込みだ。同会議には、ラオス、カンボジア、ベトナム、タイの各国首脳と、中国、ミャンマーの閣僚級が参加する。

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