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2010/07/07

温暖化対策に期待のCO2貯留、漏出リスクを科学者が警告

【7月7日 AFP】温暖化緩和策として先進諸国が期待をかけて多額を投じ、実験段階にある「二酸化炭素(CO2)回収貯留(Carbon Dioxide Capture and Storage、CCS)」には、貯蔵したCO2が漏れ出す危険がともなうと科学者チームが警告している。

CCSは石油やガス、石炭を大量に燃焼させる発電所から排出されるCO2を、大気中に放出せずに回収し、枯渇油ガス層などに直接パイプラインで輸送するなどして深い地中や海中に隔離、貯蔵することで、温暖化の原因とされる大気中へのCO2排出を抑制しようという技術だ。

この技術の賛成派は、CCSによって人為的な温暖化にブレーキをかけることができ、時間を稼げるため、その間に各国政府間で温暖化ガスの排出規制を調整したり、あるいは化石燃料に頼らない経済に移行できると期待している。

■漏出すれば事態はいっそう危険

しかし貯蔵したCO2が再び大気に放出されることがあれば、事態はいっそう危険だとしてCCSに懐疑的な科学者たちもいる。またCCSにかかるコストは未知数で、CO2の排出自体の削減に取り組むよりもずっと費用がかかるだろうという見方もある。

デンマーク地球システム科学センター(Danish Centre for Earth System Science)のゲーリー・シェイファー(Gary Shaffer)氏は、4日の英科学誌ネイチャー・ジオサイエンス(Nature Geoscience)に、そうした批判的な研究を発表した。

まずシェイファー氏は、海洋にCO2を貯留すると海洋の酸性化につながると指摘し、その結果、生態系に大きなダメージを与えかねないと警告する。また海流や嵐など天候の影響で、貯留したはずのCO2が大気中に戻ってしまうリスクもある。

そう考えると地中に貯留する方法のほうがより良い選択肢に見えるが、それも地震などによって貯留層が破壊されるなどしてCO2が漏出する危険がともなう。

また放射性廃棄物と同様、何万年も貯留しておかなければ意味がないとも言う。言い換えると貯留層から漏れ出す量は、1000年あたり貯留量全体の1%以下に抑えなければならない。

さらにシェイファー氏は、CO2排出量の削減努力を怠り、それを正当化する材料にCCSが使われることがあってはならないと批判する。「大規模なCO2隔離を行う必要性を減らすため、あるいは隔離・貯留したCO2を漏出させないためには、何よりもわれわれの時代で、CO2排出を大きく抑制しなければならない。」

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