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2010/08/19

グリーンランドの「氷の島」分離、地球温暖化の警鐘

【8月17日 AFP】デンマーク領グリーンランド(Greenland)のペテアマン氷河(Petermann Glacier)から巨大な棚氷が崩落・分離したことについて、専門家は氷河の溶解が予想よりも速く進んでいると危機感を募らせている。

ペテアマン氷河の北端から分離した棚氷は、米ニューヨーク(New York)のマンハッタン(Manhattan)島の4倍もの大きさで、巨大な「氷の島」となって漂流している。

北極圏では50年来で最大規模となる棚氷の崩落に、気候専門家らはグリーンランドの氷の溶解が数十年もしくは数百年以内に深刻な海面上昇を引き起こす可能性があると懸念している。
 
コロラド大学(University of Colorado)の氷河学者、コンラッド・シュテフェン(Konrad Steffen)氏も、「いま現在、変化が起きているという警告だ」と危ぐする。シュテフェン氏は、国連(UN)の気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change、IPCC)が2013年までにまとめる報告書のグリーンランド編を担当している。

■加速する棚氷の溶解

棚氷は、氷河を形成する氷床が巨大な氷板となって海に張り出したものだ。先端になるほど氷が薄く、砕けやすくなっている。

このため棚氷の崩落自体は珍しい現象ではなく、それがすぐに温暖化によるものだとはいえないと、ノルウェーのベルゲン大学(University of Bergen)のオラ・ヨハネセン(Ola Johannessen)教授は話す。

だが、今回ペテアマン氷河で発生した棚氷の分離は、その規模と位置から判断して気候変動の影響によるものだと、多くの科学者が考えている。

「これまでグリーンランドで氷河の溶解がみられたのは島の南側だけだった。だが、今では北側でも氷河が溶け始めている」(シュテフェン氏)

ペテアマン氷河での棚氷が分離したことから、南極周辺の海水温の上昇や、これに伴う棚氷や氷床の溶解への懸念も出ている。南極では温度が上がった海水が棚氷を下から溶かしており、これが氷河の溶解が加速する主な原因になっている。

■2100年までに0.5~1メートルの海面上昇も

グリーンランドの氷河が完全に溶解すると、世界の海面は少なくとも5メートル上昇するという。これが200~300年以内に現実のものとなると信じる人は、この問題で世界をリードする数十人の科学者の中にはいないが、その多くは、氷床は安定しているとのこれまでの定説から離れ、2100年までの氷河の溶解量予測を見直している。

ある試算によると、グリーンランドの氷床溶解で、2100年には海面水位が0.5~1メートル上昇し、世界各地の沿岸地域に住む数億人が高台への移住を強いられることになるという。

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