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2010/12/01

『環境危機をあおってはいけない』のロンボルグ氏、映画で新たに伝えるメッセージとは

【12月1日 AFP】 人類は地球温暖化に適応できる能力を持っているので、パニックになる必要はない――。気候変動論の「異端児」、ビョルン・ロンボルグ(Bjoern Lomborg)氏(45)に焦点を当てた新たなドキュメンタリー映画『Cool It』が伝えているメッセージだ。

デンマーク人のロンボルグ氏は、2001年の著書『環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態(The Skeptical Environmentalist)』で一躍時の人となった人物。映画はアル・ゴア(Al Gore)元米副大統領の著書を映画化した『不都合な真実(An Inconvenient Truth)』に対抗するものと目され、米国では前月12日から公開されている。

公開前に行われたAFPとの電話インタビューで、ロンボルグ氏は『不都合な真実』について、「気候変動について気づかせてくれた点で称賛に値するが、恐怖心に訴えてもいた。われわれはそこから抜け出す必要がある」と話した。

映画は、英国の児童たちが「近い将来」起こりうることを絵や文章で表現するシーンから始まる。そこでは、世界の大半の国々が水没、あるいは砂漠化する。ある少女は、頭に去来する数々の恐ろしい予想に苦しめられ、「毎晩眠れないの」とつぶやく。

■必要なのは「中間派」

コペンハーゲン・ビジネススクール(Copenhagen School of Business)の教授でもあるロンボルグ氏は、自身にはられた「温暖化懐疑派」というレッテルについては、「温暖化は現実に起こっていること。取り組み方がお粗末なだけ」と、否定した。今求められているのは、ゴア氏のように「温暖化により世界は滅びつつある」と説く人と「温暖化懐疑派」の中間に位置する考え方であり、現在のような二酸化炭素(CO2)排出量削減一辺倒のやり方を改める必要があるという。

ロンボルグ氏の推定によると、京都議定書(Kyoto Protocol)が富裕国に課したCO2排出量削減目標の達成には、実に年間1800億ドル(約15兆円)もの費用がかかる。その成果は、「2100年までに0.05℃気温が低下する」程度と予想されるという。

ロンボルグ氏は、年間1000億ドル(約8兆4000億円)を長期的な温暖化防止策の研究開発に投入する方が効果的と考えている。さらに、町全体を白く塗って太陽光を反射する、人工雲を浮かべるなどの地球工学的な方法を提案している。

余ったお金は、エイズやマラリア対策、衛生的な水の供給など、その他の地球規模の問題への対処に活用できるとしている。

こうした考え方は世界の注目を集め、同氏は米タイム誌(Time Magazine)が選ぶ「世界で最も影響力のある100人」の1人に選ばれたこともある。2008年には、英ガーディアン(Guardian)紙の「地球を救うことができる50人」の1人に選ばれている。

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