カテゴリー「持続可能な社会・人類の存続可能性」の265件の記事

2011/06/21

アジア都市部で急増する人口、注目の「世界人口70億人目」

【6月21日 AFP】世界のどこかで、人口70億人目の赤ちゃんを身ごもった女性が暮らしている。その女性が暮らす場所は、おそらくアジアだろう。

国連人口部(United Nations Population Division)によれば、人口70億人目の赤ちゃんは、ことしの10月31日に誕生する予定だ。その赤ちゃんは、都市部への歴史的な人口大移動にのみこまれ、都市部で生活するようになるだろう。

■アジア都市人口が急増へ

アジアでは、2022年半ばまでに、都市部で暮らす人口が、地方で暮らす人口を初めて上回ると予想されている。アジア開発銀行(Asian Development Bank、ADB)によれば、職や良い暮らしを求めて、都市部への人口大流入が起きるのだ。

この流れはすでに始まっている。

ADBによれば、今後20年以内に、約11億人が地方部から都市部に移住する。1日当たり13万7000人の計算だ。

マッキンゼー・グローバル・インスティテュート(McKinsey Global Institute、MGI)によると、インドは毎年、米シカゴ(Chicago)市にあるのと同じ規模の商業施設・住宅地を移住者のために作らなければならない。

さらにMGIによれば、今後15年以内に、世界の人口上位600都市(世界GDPの約60%を占める)に、中国だけで新たに100都市が名前を連ねることになるという。

1960年代と比較しても、世界の人口は2倍にふくれあがっている。60億人目の赤ちゃんですら、1999年10月12日に産まれたばかり。まだ11歳だ。

都市部へ流入する移民は、豊かな暮らしを得られるのだろうか?この疑問に、専門家の多くは、驚くほど楽観的だ。だが人類は未だかつて、これほどの急速な都市部人口の増加を経験していない。

■「都市化こそが繁栄への道」

人口爆発がもたらす問題は数多い。スラム街や疫病、犯罪、公害、インフラの不整備、大渋滞などなど。

だが、古代ローマやアテネの時代より、大都市は人類の発展を促し、社会・経済的な発達の原動力となってきたと、専門家たちは語る。

オーストラリアの人口統計学者で作家のバーナード・ソルト(Bernard Salt)氏は、AFPの取材に、「地球上で最も力強い場所は都市だ。知識と情報が蓄積され、政府機関が置かれ、アイデアが広まる場所だ」と語る。「もっとも優秀な人びとが、都市環境に結集することによるスリル感に、すべては由来している」

ハーバード大教授のエドワード・グレーザー(Edward Glaeser)氏は、ことし出版した書籍の題名で、その主張をまとめている。書籍名は「Triumph of the City: How Our Greatest Invention Makes Us Richer, Smarter, Greener, Healthier, and Happier(都市の勝利:豊かに、賢く、エコに、ヘルシーに、そして幸福にする、われわれの最大の発明)」だ。

グレーザー氏は著作で、「世界の貧しい地域では、都市が猛烈に拡大している。なぜならば都市化こそが貧困から繁栄への最も明確な道筋だからだ」と主張する。「欧米の都市が作り出した大いなる進歩は、21世紀の発展途上国の都市で、繰り返されることになるだろう」

■「都市で貧困が拡大」

しかし、それほどの大変動が犠牲なくして起こるわけではないだろう。「地方部から都市への移行は、中流階級的な暮らしを自動的にもたらすわけではない。その途上で多くの人たちがこぼれ落ちてゆく」「これは1780~1840年の英国の産業革命で起きたことと全く同じだ。そこには多大な人類の悲惨さがあった」と、ソルト氏は指摘する。

国連アジア太平洋経済社会委員会(United Nations Economic and Social Commission for Asia and the Pacific、UNESCAP)も、「貧困と格差の問題が最も集中しているのはアジアの都市部であることは明らか」と忠告する。「アジア太平洋の都市部では、住民の40%以上がスラム街に暮らしており、適切な住居がなく、基本サービスを受けられず、収入を得る機会も持てないでいる」

アジアの都市を訪れた観光客は、放置されたごみ、交通渋滞、物乞いたち、そして広大な不法占拠地域に暮らす人びとの生活環境のひどさを見て、ショックを受けていると、ADBも指摘している。

■都市の意義とは?

西洋の都会人は、派手な消費や都市生活のストレスにうんざりしていて、モノに囲まれない田園地帯や海辺での生活を求めているかもしれない。だがソルト氏は、それもぜいたくの一種なのだと語る。

「西洋人は、物がいくら買えても、社会的成功を収めても、そんなのは何の意味もない、などと言う。でも、中国の広州(Guangzhou)や上海(Shanghai)の人びとが、『消費は浅はかだ』などと尊大な主張をするとは思えないね」

カナダやスイス、オーストラリアなどの、きれいで効率的な都市は「世界の住みやすい都市ランキング」の常連だが、住みやすいことと、その都市が愛されているかどうかは違うのだと、主張する専門家もいる。

「都市が魅力的でワクワクした場所になるのは、リッチな反面、不確実性にあふれるなど、複雑さを持っているから。村の生活の真逆だよ」と語るのは、ロンドン大学LSE(London School of Economics)都市計画科を創設したリッキー・バーデット(Ricky Burdett)教授。

バーデット氏は、「アジアでは全体的に、成長と都市化は生活の質の向上をもたらした」と述べる。「世界のどこであっても、わたしは都市については楽観的だね」。それに都市の方が地方部よりも教育機会に恵まれている。「教育はすべてに通じる第一歩だ。経済的、社会的な幸福や健康の第一歩だ」

だが都市部で成長した人口70億人目の子は、教育機会や職を大勢の人びとと競い合うことになるだろう。2025年6月15日には、世界人口80億人目の赤ちゃんが誕生するとみられている。

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2011/06/02

世界の食糧供給システム、見直しが必要 オックスファム

【6月1日 AFP】国際NGOオックスファム(Oxfam)は5月31日公表したレポート「Growing a Better Future」で、世界の食糧供給システムの徹底的な見直しが必要だと訴えた。オックスファムによると、人口増加や気候変動の影響による収穫高の減少で、飢餓人口は今後数十年で数百万人増える見通しだという。

オックスファムは、「食糧供給システムの崩壊」により、一部の主食となる食糧の価格が2030年までに2倍超に上昇し、収入の80%程度を食費に充てる貧困層が打撃を受けるとしている。現時点で飢餓人口は約9億人だが、「パーフェクトストーム」(最悪の事態)が起きた場合には、さらに増える恐れがあるという。

世界の人口は2050年までに現在の69億人から3分の1増加し、91億人に達するとされている。成長著しい国々の経済発展を背景に、食糧需要は70%も増える見通しだ。

同時に、干ばつや洪水などの被害を受けて作物収穫量が減少するなど、気候変動による影響が顕在化し始めると予想されている。オックスファムによると、トウモロコシなど主食の価格はすでに過去最高の水準に達したが、今後20年で価格はさらに2倍超、上昇する見通しだという。

オックスファムはこうした事態の対応策として、水などのムダ遣いをなくすことや、持続可能な作物栽培の促進を挙げている。

レポートは、オックスファムが45カ国で実施する食糧改革キャンペーンにあわせて作成されたもの。キャンペーンには、ブラジルのルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ(Luiz Inacio Lula da Silva)前大統領や南アフリカのノーベル平和賞受賞者、デズモンド・ツツ(Desmond Tutu)氏、米女優スカーレット・ヨハンソン(Scarlett Johansson)さんなど各界の大物が支援している。

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2011/02/03

“世界で最も持続可能な100社”に選ばれた日本企業

【RBB TODAY 2/3】 カナダのコーポレートナイツ社が先月末発表した“Global 100 Most Sustainable Corporations in the World”(Global 100)には、日本企業が数社リストされている。100社のうち日本が最も多い19社、次いで13社のアメリカ、そしてイギリス、カナダと続く。

Global 100は2005年から毎年実施されているもので、世界経済フォーラム(ダボス会議)にあわせて発表。環境、社会、ガバナンスなどに対しる取り組みが評価される。

日本企業の19社は日東電工、イオン、T&Dホールディングス、ソニー、商船三井、三菱重工、東京ガス、大和ハウス工業、日本郵船、ヤマハ、NTTドコモ、コニカミノルタ、リコー、東京エレクトロン、大正製薬、NEC、パナソニック、日産自動車、トヨタ自動車。

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2010/11/20

コンゴ共和国に「至れり尽くせり」の農業共同体、食糧危機打開目指し

【11月19日 AFP】コンゴ共和国に住むガエタンさん(32)は前月、首都ブラザビル(Brazzaville)から80キロ北のNkouo村に引っ越してきた。この村は、食糧危機対策の一環として政府肝いりで創設された農業共同体だ。
 
このプロジェクトのために、全国12の地域から40家族が選抜されたが、その中にはガエタンさんの家族も含まれていた。妻と2歳の双子の娘を連れて移り住んだガエタンさんは、「このような場所に住めてラッキーだと思っています。でも、懸命に働いて、求められている結果を出さなければなりません」と話した。

サバンナの中に作られた村は、電気・水道付きの新築住宅50件の並ぶ、魅力的な場所だ。クリニックと小学校、遊び場も併設されている。すべて国が建設するという熱の入れようで、前月の開村式にはドニ・サスヌゲソ(Denis Sassou Nguesso)大統領も駆け付けた。
 
村には、年間800万個の卵を生産するなどの目標が課される。ただし政府は、産品の一部を買い取る予定だ。

このような村はあと2つ創設される予定だ。政府は、こうしたモデルを全国に拡大し、国全域で自給率100%を達成したい考えだ。

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2010/11/17

新燃料の普及は石油枯渇の100年後、株式市場から予測 米研究

【11月16日 AFP】石油の使用と代替燃料の開発が現在のペースで進むと、石油は代替エネルギー源が利用可能になる約100年も前に枯渇する恐れがあるとする研究結果が、前週、米国化学会機関誌「Environmental Science and Technology(環境科学と技術)」電子版に掲載された。

米カリフォルニア大学デービス校(University of California, Davis)の研究チームは、米国、欧州、オーストラリアの株式市場に上場している石油会社25社と代替エネルギー会社44社の株価を分析して、石油枯渇後のエネルギー需要を代替燃料が補えるようになる時期を予測した。代替エネルギー会社とは、エタノール、バイオ燃料、燃料電池などを製造または開発する会社とした。

■投資家の動向から未来を予測

この手法は、「長期的投資家の動向を観察すれば、新技術が広く普及する時期を予測できる」という理論に基づいている。時価総額では、石油会社が代替エネルギー会社をはるかに上回った。投資家が、石油業界は今後も好調で石油がエネルギー市場の大部分を占め続けるとみていることのあらわれだ。

今回の研究によると、世界の石油埋蔵量が2008年の推計値である1兆3320億バレル、1日の石油消費量が8522万バレル、石油消費量の年間伸び率が1.3%とした場合、石油は2041年までに枯渇するという。現在の株価を複雑な方程式に当てはめたところ、代替燃料が世界で広く利用できるようになるのは2140年以降という結果が出た。石油が2054年に枯渇するという最も楽観的な予測をとったとしても自動車を走らせることさえ困難な時代が86年も続くことを意味する。

■明るい材料も

だが、暗い見通しばかりではない。省エネ対策が進むことで石油の消費量を大幅に減らすことができ、掘削技術の向上により新たな油脈が利用可能になるかもしれない。代替燃料については、今回の研究は株式市場に着目しているため、NGOや政府機関、大学が行っている新燃料の開発は考慮されていない。

さらに、政府が代替燃料開発促進の新たな政策を発表すれば、代替エネルギー会社の株価が上昇し、石油が枯渇し代替燃料が使用可能になるまでの空白期間が縮まる可能性もある。

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2010/10/14

巨大都市が抱える健康・安全問題、第2回世界保健サミット

【10月13日 AFP】ドイツのベルリン(Berlin)で10日から13日まで、世界各国の公衆衛生専門家ら1000人あまりが地球レベルでの健康問題について話し合う第2回世界保健サミット(World Health Summit)が開かれた。東京やムンバイ(Mumbai)、ニューヨーク(New York)など人口が1000万人を超える巨大都市が抱える健康や安全・衛生の問題が大きなテーマになった。

巨大都市の数は2007年の調査では19都市だったが、米ニューヨーク大学(New York University)のビクター・ロドウィン(Victor Rodwin)氏は、2020年までに27都市に増加し、その多くがアジア、南米、アフリカに集中すると予測する。

世界保健機関(World Health Organization、WHO)のフランシスコ・アルマダ・ペレス(Francisco Armada Perez)氏も、2025年には地球上の25人に1人が巨大都市に住むようになると考えている。

■都市特有の健康問題

エイズ、重症急性呼吸器症候群(SARS)、高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)などの疾病は巨大都市、特に都市人口の3分の1が密集するスラム街では野火のような勢いで拡大するおそれがあるなど、巨大都市ではそうでない場所と比べて健康問題が激化する傾向がある。

不衛生な環境に人びとが密集して暮らしていることため、結核の温床になりやすいのも巨大都市特有の問題だ。ロドウィン氏は都市における健康の問題は、ひとつの新たな研究分野になっていると述べた。

事故も大きな問題だ。インドでは交通事故の死者は1日あたり約300人に上っている。「毎日ジャンボジェット機が墜落しているようなものなのに話題にもならない」と、英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)のリッキー・バーデット(Ricky Burdett)氏は関心の低さを嘆く。

一方、世界で排出されるCO2の75%は都市部から出ていることから、都市のエネルギー消費を少し改善するだけで気候変動に大きな好影響となることも指摘された。

巨大都市における健康問題は先進国と途上国の別なく発生している。フランスの公衆衛生研究機関に務めるアルフレッド・スピラ(Alfred Spira)氏は「パリ(Paris)やロンドン(London)の貧困地域を歩いてみるといい。ムンバイやナイジェリアのラゴス(Lagos)と同じ健康問題があることに気付くはずだ」と言う。スピラ氏によると、ロンドンを東西に走る地下鉄ジュビリー線(Jubilee Line)を東に向かって1駅進むたびに駅周辺の平均寿命が1年ずつ下がるという。

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現在の生活水準なら「20年後に地球2個必要」、WWF

【10月14日 AFP】現在のペースで二酸化炭素の排出と天然資源の乱用が続けば、2030年までに地球が2つ必要になる――。環境保護団体、世界自然保護基金(World Wide Fund for Nature、WWF)は13日、報告書「生きている地球(Living Planet)」でこのような分析結果を発表した。

今回で8回目となる同報告書は、入手可能な最新データである2007年のデータを分析したもの。それによると07年、世界の人口は68億人で、地球環境が持続的に支えられる限界を50%も超過する消費生活を送っていた。

この傾向が続けば、人口増加、消費活動、気候変動の進み方が国連(UN)の中位予測程度にとどまったとしても、30年までに人類は地球2個分の二酸化炭素吸収能力と天然資源が必要となるという。

また、全人類が現在の米国やアラブ首長国連邦(UAE)と同じ勢いで資源を使えば、地球4.5個が必要になると指摘。人間の自然環境への依存度を表す指標「エコロジカル・フットプリント」に、富裕国と貧困国との間で大きな格差が生まれていることを示した。

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2010/09/14

中国の水不足、危機的状況に 近隣国の不満も増大

【CNN 9/14】 中国で水不足が深刻化し、北京などの各地で危機的な水準に陥っている。

中国北部では今月、耕作地に深さ10メートルにも達する地割れができた。国営新華社通信によると、内モンゴル自治区の赤峰市ではけがをする恐れがあるとして収穫を見合わせている。市内に51カ所ある貯水池は62%が枯渇し、25万人以上が飲料水不足に見舞われているという。

南西部の貴州省では8月の干ばつで住民60万人以上と家畜約25万頭に影響が出た。水田は干上がり、一面にひび割れができた。

北京の水不足は間もなく2億~3億立方メートルに達する見通し。ほかにも多数の都市が、水不足や水質の悪化に見舞われている。

中国の取水の影響は近隣諸国にも及んでいる。下流に位置するバングラデシュ、ミャンマー、ラオス、カンボジア、インド、タイ、ベトナムの各国は、中国のダム建設で自国民の水が奪われていると主張する。特に自給農家など貧困層への影響が大きいという。

しかし、中国が水を奪っているという事実の立証は難しい。こうした諸国には、中国ほどのペースでダムや貯水池を建設できるだけの資金力も政治力もない。

中国では工場や発電所の増加と個人消費の増大に伴い、水の使用量が激増した。水道、風呂、洗濯機、庭付き住宅、洗車が必要な自動車などが普及し、購買力の向上でゴルフコースや人口降雪機を使ったスキー場も増えた。

こうした状況について世界銀行は、水の供給が追いつかなくなれば貧富の対立、地方と都市の対立が起きると予想。水利用に劇変が起きない限り、今後10年で何千万人もの環境難民が発生するだろうと警告した。

中国は今年、日本を抜いて世界第2の経済大国になったが、水の問題は簡単には解決しそうにない。

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2010/07/02

水危機のアジアの未来、ADB総裁顧問が警告

【7月1日 AFP】現在アジアで起きている水問題を未解決のまま放置すると、将来のアジア全体の経済成長を後退させる恐れがある。アジア開発銀行(Asian Development Bank、ADB)の総裁特別顧問がこのような警告を発した。

黒田東彦(Haruhiko Kuroda)ADB総裁の下で、水とインフラ問題に関する特別顧問を務めるArjun Thapan氏はAFPとのインタビューで、水問題を悪化させないよう、各国政府は水資源の管理を始めなければならないと訴えた。

現在、28日から7月1日までシンガポールで開催されている「国際水週間(Singapore International Water Week)」に出席している同氏は、「アジアが水危機にはまっていることは間違いない。時間が経てば状況はますますひどくなるだろう」と懸念を示し、アジアの水に関する需給ギャップは2030年までに40%に開くという推計は妥当だとの認識を示した。

同氏によると、アジアで使用されている水の80%はかんがい用の農業用水で、これが不足すれば食糧供給に深刻な問題が生じる恐れがある。また10~15%は工業用水だが、農業でも工業でも水の使用効率は1990年から1%しか改善されていない。もしもこのまま問題を解決しなければ、アジアの経済成長を鈍化させると同氏は予測する。

地域別に見ると、フィリピンの412の河川のうち50河川は生物が住めない状態になっている。首都マニラ(Manila)のマニラ湾(Manila Bay)とパシグ川(Pasig River)の浄化作業だけでも20~25億ドル(約1800~2200億円)が見込まれる。

また中国、インド、フィリピンなどでは水の需要が供給を上回り、利用可能な水が1人当たり年間1700立方メートルを下回る「水ストレス」と呼ばれる状態におかれている。中国では黄河(Yellow River)のおよそ50%は水質汚染によって農業利用が不可能で、河北(Hebei)省などを流れる海河(Hai River)流域の地表水の50%以上はどんな利用にも適さない状態だという。

同氏は「水ストレスはすでに深刻で、各国政府と地域社会が真剣に対策に乗り出さない限り、さらに厳しい状況に追い込まれる」と警鐘を鳴らした。

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2010/05/22

【コラム】緩やかな死を避けるために残された唯一の方法-M・リン

【Bloomberg 5/18】 ユーロ圏各国は難しい判断を下すときだ。真の財政・政治統合を目指すか、欧州単一通貨の緩やかな死を受け入れるかどうか、数カ月以内に選択を迫られる。

欧州連合(EU)はようやく、ギリシャ危機が通貨ユーロの大きな欠陥を浮き彫りにしたことを認識した。税制・歳出管理の広範な中央集権化だけがユーロを救うことができる。

もちろん障害はある。主権放棄はあまりにも難しい。タイミングも最悪だ。フランクフルトにある欧州中央銀行(ECB)かブリュッセルの欧州委員会で新たな規則が作られたとしても、それを強制的に執行する現実的なメカニズムが存在しない。

今回の危機の中で、ユーロは崩壊に一歩一歩近づいている。数年後には、再びドイツ・マルクやフランス・フラン、スペイン・ペセタについて語られるだろう。長過ぎるためらいがあったものの、政策当局は今、ユーロの基盤が十分に強いものでなかったことを理解した。

加盟国の財政赤字を国内総生産(GDP)の3%以内に抑えることを義務付ける財政安定成長協定は機能しなかった。ギリシャは巨額の財政赤字を抱え続け、世界経済が悪化した途端にほかの多くの国も赤字に苦しんだ。各国は夢中になって支出を続けた上に、隣国の救済を余儀なくされる。これが規則ならば、長く続くはずもなかった。散財する気はあるものの、誰も救済しようという動機は持ち合わせていない。

「大きな飛躍」

米モルガン・スタンレーは11日付の投資家向け文書で、「ソブリン債危機はかつてないほど欧州各国の統合強化を促す公算がある」と指摘。「欧州の首脳と財務相が週末に下した決定はユーロ圏の財政統合に向けた大きな飛躍だ」との見方を示した。

予算と税制を中央集権的に決める財政統合が、問題を解決するかもしれない。加盟国が負担しきれない財政赤字を抱えることは不可能になる。問題が起きれば、うまくいっている国から資金を必要としている国に資金が回されることになるはずだ。だが実現は難しいだろう。

第一に主権放棄はあまりにも大きな代償を伴う。各国は単一通貨を受け入れたが、単一の政府は受け入れなかった。財政政策を放棄すれば、もはや国ではなくなる。単なる地区だ。財政統合が国民投票や総選挙で受け入れられるとは思えない。ドイツのウェスターウェレ外相は先週、「予算法は各国議会の問題だ。欧州委が予算を決めることはない。それはドイツ議会の仕事だ」と言明した。

第二にタイミングが悪い。これから5年間、各国政府が唯一取り組むことは、痛みに耐えるよう国民に呼び掛けることだ。赤字は手に負えない状況で、歳出は削減が必要。好景気下でさえ財政統合は極めて困難だろうし、歳出がカットされている今ならなおさらだ。予算が削減されるまさにその時、EU当局が国家予算を管理する。とても受けの良い政策とは思えない。

強制執行

三番目に指摘しなければならないのは、強制執行メカニズムの不在だ。直近の提案は、EU加盟国予算の事前評価制度導入だ。それを承認するかしないかだが、もし承認されなければどうなるか。予算が認められなかった国の政治家がEU当局に出て行けとでも言うのだろうか。ユーロ警察がその国の議会に立ち入り、政治家に手錠を掛けて連行するわけでもあるまい。

これまでなされた提案は、財政安定成長協定の改正だけだ。協定に違反すれば、口やかましい警告を受けるだろう。だがそれはうまくいかなかったではないか。どうして今後、それが機能するというのか。

EUはギリシャが抱える債務の山が引き金となった今回の危機に対する唯一の現実的な解決策を見いだしたが、まだ役立つかどうかは分からない。機能しないことがはっきりすれば、残された選択肢はただ一つ。ユーロの死だ。(マシュー・リン)

(マシュー・リン氏はブルームバーグ・ニュースのコラムニストです。このコラムの内容は同氏自身の見解です)

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